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柏倉楯山楯(山形県山形市) [古城めぐり(山形)]

IMG_0996.JPG←北尾根の二重堀切
 柏倉楯山楯は、歴史不詳の城である。長谷堂城の北西2.1kmに位置し、山形城の南西部を押さえる要地であることから、長谷堂城と共に山形盆地を防衛する為に最上氏によって築かれたものと推測される。

 柏倉楯山楯は、標高280m、比高80mの半島状に突き出た山上に築かれた山城である。北に伸びる尾根に適当に取り付いて登って行くと、二重堀切があり城域に入る。そこから段曲輪群があって、主郭下方の広い腰曲輪に至る。ここから主郭に向かって右側に、馬出し状の小郭があり、腰曲輪を経由して主郭に至る。主郭の背後にはニノ郭があり、腰曲輪を介して南側の二重堀切がある。『山形県中世城館遺跡調査報告書』の縄張図ではここまでしか描かれていないが、、その先の背後の尾根にも曲輪群が伸びている。数段に分かれ、南端の最頂部に櫓台があり、尾根の脇には帯曲輪を築いて側面を防御している。櫓台の下方には円弧状の横堀があり、その先の尾根の鞍部に当たる最下方に堀切が穿たれて城域が終わっている。いずれの曲輪も削平が綺麗にされ、切岸も明瞭でしっかりした普請がされている。北尾根の堀切や主郭には標柱があり、どこかに解説板もあるらしいが見つけられなかった。晩秋に訪城した時、午前中の雨が上がり、折しも陽が射し始めて黄金色の紅葉が照り映えて美しく、思い出に残る城になった。
南端の櫓台→IMG_0961.JPG

 お城評価(満点=五つ星):☆☆☆
 場所:https://maps.gsi.go.jp/#16/38.223066/140.252220/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1

※東北地方では、堀切や畝状竪堀などで防御された完全な山城も「館」と呼ばれますが、関東その他の地方で所謂「館」と称される平地の居館と趣が異なるため、両者を区別する都合上、当ブログでは山城については「楯」の呼称を採用しています。
タグ:中世山城
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