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花淵城(宮城県七ヶ浜町) [古城めぐり(宮城)]

DSCN0227.JPG←主郭背後の空堀
(2020年11月訪城)
 花淵城は、留守氏の家臣花淵(花節)氏の居城と伝えられる。『仙台領古城書立之覚』では城主を花節紀伊守とし、『留守分限帳』では「花ふし治部少輔」の名が見える。花淵氏は、留守氏家中では着座の身分で、留守顕宗の継嗣をめぐる家中の論争では、吉田右近・辺見遠江らと共に伊達晴宗の3男政景の擁立に動いた。1590年、豊臣秀吉の奥州仕置で留守氏が所領を没収されると、花淵城も廃城となったと推測されている。

 花淵城は、七ヶ浜半島の東端に位置する花渕崎北方の断崖上に築かれている。花渕崎の山頂にあるかと思っていたが、場所が違っていた。南麓にある同性寺から山上の墓地へ登る道があり、その途中の展望台になっている場所から北西に山林を進むと、その先に城がある。山林が竹薮に変わったらもう少しで目の前に空堀が現れる。ほぼ単郭の城らしく、垂直絶壁の断崖に面した丘陵北端に主郭がある。南東には尾根筋を分断する空堀が穿たれている。主郭の後部には空堀に沿って低土塁が築かれている。主郭の南西には一段低く腰曲輪が置かれ、更にその下方にも腰曲輪がある様だ。しかしいずれも薮がひどく、主郭の中もとてもではないが踏査できる状況ではない。空堀すらも竹が密生しており、写真撮影もままならない程である。いずれにしても、城というより居館に近い形態の城郭である。

 お城評価(満点=五つ星):☆☆
 場所:https://maps.gsi.go.jp/#16/38.302735/141.086351/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1


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タグ:中世平山城
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