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入江野城(栃木県那須烏山市) [古城めぐり(栃木)]

DSCN3753.JPG←主郭背後の2本目の堀切
 入江野城は、佐久山氏の一族入江氏の居城である。1563年5月、福原資孝は兄弟の大関高増・大田原綱清と共に謀略をもって佐久山義隆を殺害し、佐久山氏を滅亡させた。この時、佐久山泰秀も福原氏に追われてこの地に移って入江野城を築き、以後入江氏を称して本拠とした。1586年、入江泰清の時に那須資晴に滅ぼされ、廃城となったと言う。

 入江野城は、荒川南岸の標高160m、比高50m程の丘陵突端部に築かれている。城があるのは民家の裏山で、北の車道から竹林の平地に入り、そこから左手の斜面を登って尾根上に登れば、もう城域である。そこは城の北端部に当たり、細尾根上の曲輪の先端に小堀切が穿たれ、その先に小郭が置かれている。堀切は西側に竪堀となって落ち、登城路を兼ねていたようである。尾根上の2つの曲輪の東側には帯曲輪が築かれ、尾根に沿って南に長く伸びている。また北東下方には屋敷神と思われる神社が祀られた腰曲輪がある。尾根を南に向かって登っていくと、2段の曲輪がある。上段の曲輪の付け根はわずかに窪んでおり、堀であったらしい。その上に主郭がある。主郭は3段の平場で構成され、後部に三角形の高台(櫓台か?)を設けている。しかし郭内は薮に覆われていてあまり見栄えしない。主郭の背後の尾根には2本の堀切が穿たれている。中規模のもので形状ははっきりしているが、あまり鋭さがなく、自然地形に少々手を加えた程度のものだったようにも思われる。以上が入江野城の遺構で、詰城らしい小型の山城である。
先端の堀切と小郭→DSCN3715.JPG

 お城評価(満点=五つ星):☆☆
 場所:https://maps.gsi.go.jp/#16/36.685000/140.063667/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1g1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1


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