成田氏館(埼玉県熊谷市) [古城めぐり(埼玉)]
成田氏館は、関東の名族成田氏の発祥の地である。成田氏の出自には諸説あるが、藤原氏の流れとも武蔵七党横山党の流れとも言われている。いずれにしても歴史上はっきりするのは、1053年に成田助高がこの地に居館を構えて成田氏を称してからである。以後、成田氏は勢力を広げ、6代助広の時にその子次郎行隆を別府に、三郎高長を奈良に、四郎助実を玉井に配し、本家と共に「成田四家」と言われる一大勢力を成した。成田氏12代親泰は1489年に忍大丞を攻め滅ぼして忍城に居を移した。それまで400年もの間、成田氏歴代の居館であったが、忍城へ移ってからは荒廃したと言う。
成田氏館は、そのような歴史から早くからその遺構は失われたらしく、現在館跡を示すような遺構ははっきりと見ることはできない。北側に水路が通っているが、これも堀の名残かどうかもよくわからない。それでも石碑と標柱が建っており、わずかに館があったことを示している。
お城評価(満点=五つ星):☆
場所:https://maps.gsi.go.jp/?ll=36.155185,139.408629&z=16&base=std&vs=c1j0l0u0
タグ:居館
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