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烏山塁(東京都世田谷区) [古城めぐり(東京)]

DSC03892.JPG←道路沿いの気になる土盛り
 烏山塁は、烏山砦とも呼ばれ、小田原北条氏の築いた砦である。北条氏2代氏綱の家臣で雲見上の山城主高橋民部少輔氏高が、その兄北条治部少輔綱種(本氏高橋将監種政)の牟礼砦と共に扇谷上杉氏の築いた深大寺城に対抗して築いた砦である。その経緯については牟礼砦の項に記載する。元々この地には世田谷城主吉良頼高によって菩提寺として泉沢寺が創建され、当時から城砦化されていた様であるが、天文年間(1532~55年)に泉沢寺が橘樹郡小田中村(現在の川崎市中原区)に移った後、その跡地に砦が築かれた。高橋民部少輔氏高が守将であった為、この地は「民部谷」と呼ばれたと言う。深大寺城が陥ちると烏山塁も廃されたと思われる。
 烏山塁の地は、現在はウテナ本社やマンションが建てられ、完全に市街化し遺構は湮滅している。国土変遷アーカイブの昭和20年代の航空写真を見ると、この地は烏山川という小河川沿いの低地帯に面した台地の先端にあったことがわかる。現在でも緩やかな丘の上に位置しているが、烏山川は既に暗渠化されており、往時の姿は見る影もない。ただ砦のあったとされる付近の道路沿いに土盛りがあり、古い石碑が建てられているので、もしかしたら往時の土塁跡かもしれない。

 お城評価(満点=五つ星):☆
 場所:http://maps.gsi.go.jp/#16/35.667931/139.608228/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0f0
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