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古間木城(茨城県常総市) [古城めぐり(茨城)]

DSC05679.JPG←工場入口に残る土塁と堀跡
 古間木城は、豊田氏の家臣で、後に下総結城氏の重臣多賀谷氏に属した渡邉氏の居城である。この地は結城氏と小田氏という2大勢力の接壌地帯に当たった為、戦国時代にはこの城を巡って攻防が繰り広げられた。現地石碑に拠れば、古間木城主渡邊新兵衛尉宗隆及び長子宗重は、北総の将士と共に古河公方足利成氏に従い、1503年の野田城や1519年の椎津城の戦等に出陣して武功を挙げた。その後、多賀谷氏は南進して豊田氏領へ侵攻を繰り返し、1575年には古間木城を兵700余で攻めた。城主渡邉周防守勝重は兵200余で城に籠もって防戦に努めたが、攻防の末に衆寡適せず勝重は討死し、落城したと言う。以後、渡邉氏は多賀谷氏に属したようである。その後の城の歴史は定かではないが、関ヶ原の合戦後に多賀谷氏が本拠の下妻を離れると、廃城になったと思われる。

 古間木城は、かつては三方を大沼と言う沼に囲まれた舌状台地の先端に築かれた城で、要害の地であり、水運にも恵まれていた。現在では、周囲の沼地は全て姿を消して水田となり、古間木城のあった台地の地勢はそのままではあるが、城跡は渡邉氏後裔の方が経営する食品会社の工場となり、かなり改変が進んでいる。それでも工場入口には土塁が残存し、工場に入る道路は見るからに堀切の跡である。遺構の湮滅が進んでおり残念であるが、どうも城主御子孫の社長が個人で立派な石碑と解説板を設置しているようである。先祖の歴史を語り継ごうというその熱意は、すごいことだと思う。

 お城評価(満点=五つ星):☆☆
 場所:http://maps.gsi.go.jp/#16/36.099516/139.946079/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0f0
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