藤井城（栃木県壬生町）

←円照寺境内に残る土塁
　藤井城は、祇園城主小山氏の庶流藤井氏の城である。13世紀後半に小山長村の次男藤井時朝が築城したと伝わっている。その子朝之が城主として伝えられるほか、壬生氏の家臣大垣右衛門兵衛も城主であったらしい。おそらく南北朝期以降勢力を漸減させた小山氏に代わり、戦国期に鹿沼氏を滅ぼして鹿沼城を押さえるなど勢力を伸ばした壬生氏が、藤井城を接収したものであろう。1590年に壬生義雄が小田原城で陣没して壬生氏が断絶すると、藤井城も廃城となったと言う。
　現在の円照寺が藤井城主郭とされ、境内周囲に土塁と空堀が残っている。ただ藪がひどく、堀跡はほとんど確認できなかった。、また「栃木県の中世城館跡」では、北側に二ノ堀が100m程にわたって残っていたと言うが、発見できなかった。おそらくは湮滅したものであろう。

　お城評価（満点=五つ星）：☆
　場所：http://maps.gsi.go.jp/#16/36.416724/139.814973/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0f0

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