河村館（神奈川県山北町）

←土佐屋敷付近の現況
　河村館は、河村城主河村氏の居館である。河村氏の事績は、河村城の項に記載する。山北町の岸地区には、古くから「土佐屋敷」・「秀清屋敷」と言う地名が残り、河村郷領主の居館が置かれていたと考えられている。但し、現地解説板によれば河村氏自体の居館は明らかではないとのことで、平成に入ってからの発掘調査で確認された東西250m、南北150ｍの溝区画された方形居館址は、出土遺物から室町時代後期の15～16世紀頃のものと考えられ、大森氏や小田原北条氏の代官級の武将が居住した館跡と考えられると言う。
　河村館の内、土佐屋敷は背後に浅間山を控え、東・西・北の三方を山に囲まれた入谷戸地形の傾斜地に位置しており、現在は畑などに変貌しているようである。遠目に見た限りでは、明確な遺構はない様である。
　また秀清屋敷は、河村氏の祖となった河村秀高の4男秀清の屋敷跡と伝えられ、土佐屋敷の南方200m程の酒匂川北岸の河岸段丘上に位置している。ここは堀の内と呼ばれ、現在は宅地となり遺構は完全に湮滅している。

秀清屋敷付近の現況→

　お城評価（満点=五つ星）：☆
　場所：【土佐屋敷】http://maps.gsi.go.jp/#16/35.353514/139.088706/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0f1

　　　　【秀清屋敷】http://maps.gsi.go.jp/#16/35.351589/139.088985/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0f1

神奈川中世城郭図鑑 (図説　日本の城郭シリーズ　1)

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