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進士ヶ城(神奈川県箱根町) [古城めぐり(神奈川)]

DSC07131.JPG←副郭堀切に架かる土橋
 進士ヶ城は、歴史不詳の城である。一説には、「太平記」の記す「大崩の陣所」とも言われるが推測の域を出ない。場所は駒ヶ岳ロープウェイの架線の真下の尾根上で、城の上を走る県道75号線から南西に下って30m程行くと城域に達する。
 上下二郭から成る、こじんまりした単純な縄張りの城で、それぞれの曲輪の前面と背後を掘切で分断している。上段の曲輪の方が広く、上段郭が主郭、下段郭が副郭に当たると考えられる。主郭背後の堀切には、一見畝の様にも見える土橋が左右両端に架かり、中央にも土橋が架かる。この中央の土橋を、日本城郭体系では土塁の崩壊跡としているが、土橋という方が正しい様に見える。主郭には背後の堀切に沿って土塁が築かれ、左右両端は一段高くなっているので櫓台と考えられる。主郭前面の堀切にも副郭に通じる土橋が架かり、副郭にも堀切に沿って土塁が築かれている。副郭前面下方にも堀切を挟んで直線状の土塁が築かれている。以上が城の全体像で、曲輪面積の小さい城であるが、普請はしっかり行われている印象である。尚、主郭背後の堀切に架かる土橋は、見ようによっては畝堀とも考えられ、そうだとすれば小田原北条氏の関係した城とも考えられる。
 尚、城内は薮がひどく冬でも歩くのが大変である。夏の訪城は避けた方が良い。

 お城評価(満点=五つ星):☆☆
 場所:http://maps.gsi.go.jp/#16/35.214999/139.012960/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0f1
タグ:中世山城
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