上依知城山（神奈川県厚木市）

←城山辺縁部の現況
　上依知城山は、上依知本間屋敷の南西約600mの位置にあり、相模川氾濫原に望む河岸段丘上に築かれている。「新編相模国風土記稿」には依智小太郎某の館とされるが、詳細は不明。依智小太郎とは、本間重連の一族依知直重のこととも言われるが、また一説には依知は越智の誤りで、本間氏の郎党越智三郎左衛門尉直重とも言われる。いずれにしても鎌倉時代に依知郷を支配した本間氏に関連する城館と考えられる。
　上依知城山は、上依知小学校の南に隣接する比高30～40m程の段丘上にある。現在は一面の畑となっており、土塁などの遺構は確認できないが、以前に畑の所有者が作物植付けのために掘り起こしたところ、河原石が整然と並んだ敷石が発見されたそうなので、何らかの城館があったことは間違いないのだろう。周囲の崖は比較的ゆるい傾斜であるが、南側は深い谷戸で分断され、底を通る車道はかつての堀底道かも知れない。尚、建設中の相模縦貫道が城山直下まで伸びているが、ここからはトンネルとなるようで、貴重な埋蔵文化財が破壊されなくてラッキーである。

　お城評価（満点=五つ星）：☆
　場所：http://maps.gsi.go.jp/#16/35.509645/139.362935/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0f1

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