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吉田山城(埼玉県飯能市) [古城めぐり(埼玉)]

DSC03113.JPG←主郭手前の堀切
 吉田山城は、近年発見された歴史不詳の山城である。標高445mの吉田山の北の支尾根に築かれている。三笠山神社・秩父御嶽神社から尾根伝いにハイキングコースが整備されており、藪こぎせずに城に行く事ができる。
 吉田山城は、この付近の他の小城塞と同じく小規模な城で、ほぼ単郭に近い。主郭の前後に堀切を伴っているが、背後の堀切は極めて浅い堀切で、あまり分断防御を意識していない。それに比して、主郭前面の堀切は規模がやや大きい。と言っても、深さ1m程のものである。その手前の曲輪は、尾根上の自然地形に近い曲輪で、堀切も無く、削平もほとんどされておらず巨岩が散在している。岩が天然の障壁になるので、防御構造を必要としなかったものであろうか。岩場の西側下方には腰郭が1段築かれている。吉田山城は、奥まった山にあって見通しはあまり良くないと思われ、役割にやや疑問も持たないではないが、それでも烽火の伝えの城として機能したのであろう。秩父方面に甲斐武田氏の侵攻が頻繁に行われた頃に、小田原北条氏が集中整備した烽火ネットワークの一つであろうか。

 お城評価(満点=五つ星):☆☆
 場所:http://maps.gsi.go.jp/#16/35.915690/139.206980/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0l0u0t0z0r0f0
タグ:中世山城
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