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大宮城(静岡県富士宮市) [古城めぐり(静岡)]

DSC04435.JPG←城跡らしい雰囲気を残す水路
 大宮城は、富士浅間宮の大宮司富士氏の居城である。富士氏は、南北朝期には浅間神社の大宮司を務める神官で、周辺の富士山麓一帯を支配した名家であった。城の創築時期は明確ではないが、戦国後期の1561年には、駿河の戦国大名今川氏真が、富士兵部少輔信忠を大宮城代に任命している。1568年、駿河に武田信玄が侵攻すると、信忠は今川氏に忠節を尽くして頑強に抵抗し、武田方の穴山梅雪・葛山氏元の軍勢を撃退した。しかし翌年、信玄率いる武田勢本軍の猛攻に降伏開城し、信忠は北条氏を頼って落ち延びた。信玄は、家臣渡辺豊後に大宮城守備を命じた。1571年に甲相同盟が復活すると、信忠・信通父子は武田氏に降り、穴山氏の配下に置かれた。1582年の武田氏滅亡の際には、織田信長と同盟を組んだ北条氏によって焼き討ちされ、そのまま廃城となった。

 大宮城は、富士宮市中心部の大宮小学校の地にあった。そこは現在でも城山と呼ばれ、周囲より数m高い段丘上にあった。市街化で遺構は完全に湮滅しているが、発掘調査では堀跡などが検出されている。西側に堀跡の水路が走り、殊に北西角は唯一現在でも城塁らしい雰囲気を残している。城の西側には湧玉池という綺麗な湧水池があり、野鳥の憩いの場となっている。

 お城評価(満点=五つ星):☆
 場所:https://maps.gsi.go.jp/#16/35.226340/138.612603/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0l0u0t0z0r0f0
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