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矢本城(宮城県東松島市) [古城めぐり(宮城)]

IMG_3265.JPG←北西の腰曲輪
 矢本城は、谷本楯(谷本館)とも呼ばれ、小野城主長江勝景(月鑑斎)の弟矢本筑前守景重の居城である。勝景は深谷荘を三分して2人の弟に分知したが、元亀年間(1570~73年)に勝景と景重の間に合戦が起こり景重は討たれて滅亡したと言う。

 矢本城は、滝山公園北側の比高60m程の丘陵上に築かれている。滝山公園に通じる車道が城址西側を通っており、車道脇に城址標柱が立っている。ここから城の途中まで小道が付いている。非常に深い藪のため遺構の把握が困難であるが、丘陵頂部に主郭を置き、外周に腰曲輪を築いている様である。腰曲輪は、特に西側と北西にやや張り出しており、僅かな土塁を伴っている。主郭から北の尾根に向かって、薮の中に何段かの小さな段差が確認されるので、曲輪群が築かれているらしいが、ひどい藪で全貌が不明である。北尾根の先端には神社があり、ここもかつての城域であろうか?主郭も藪で形状が判別できないが、削平は甘いらしく、内部は凸凹している。城址標柱があるだけで、ほぼ全域未整備であり、遺構としても特筆できるものがないので、無理に訪城する必要はないだろう。

 お城評価(満点=五つ星):☆☆
 場所:http://maps.gsi.go.jp/#16/38.414308/141.183393/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0l0u0t0z0r0f0

※東北地方では、堀切や畝状竪堀などで防御された完全な山城も「館」と呼ばれますが、関東その他の地方で所謂「館」と称される平地の居館と趣が異なるため、両者を区別する都合上、当ブログでは山城については「楯」の呼称を採用しています。
タグ:中世山城
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