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若栗城(富山県黒部市) [古城めぐり(富山)]

DSCN3387.JPG←土塁
 若栗城は、歴史不詳の城である。伝承では、城主は不悪糺斎右京輔とも、或いは総田太郎左衛門とも言われる。総田太郎左衛門は、上杉謙信か景勝の頃にこの城で討死したとも言う。しかしいずれも確証はない。ただ、昭和49年の田圃整備に先立って行われた発掘調査の結果、出土遺物から戦国期の築城と推測されている。

 若栗城は、北陸自動車道の黒部インターの南東の平地に築かれている。現在は西側1/3程度のコの字型の土塁が残っているだけであるが、昭和20年代前半の航空写真を見ると、東西に長い長方形に近い形状の城だったようである。解説板では東側に土塁はなかったように書かれているが、前述の航空写真では東には土塁があるように見え、北辺の2/3の部分に土塁が見られない。実際の往時の形状がどうだったのか、全周を土塁で囲んでいたのか、或いは一部は土塁がなかったのか、よくわからない。土塁の外周には堀が廻らされていたらしいが、現在は湮滅している。城の規模に対して土塁は高さ5m程もあって大きく、不釣り合いに思える。また北西隅の櫓台は外側にやや張り出しており、横矢も掛けている。どの様に使われた城だったのか、謎が多い城である。

 お城評価(満点=五つ星):☆☆
 場所:https://maps.gsi.go.jp/#16/36.877218/137.489691/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1


越中中世城郭図面集 2(東部編(下新川郡・黒部市・

越中中世城郭図面集 2(東部編(下新川郡・黒部市・

  • 作者: 佐伯哲也
  • 出版社/メーカー: 桂書房
  • 発売日: 2012/05/01
  • メディア: 単行本


タグ:中世平城
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