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般若野古戦場(富山県高岡市) [その他の史跡巡り]

DSCN3789.JPG←弓の清水
 般若野古戦場は、別名を弓の清水古戦場とも言い、治承・寿永の乱(所謂源平合戦)の際の倶利伽羅合戦の前哨戦が行われた場所である。1180年に以仁王の令旨を受けて信濃で挙兵した木曽義仲は、北陸に勢力を広げた。1183年、平家は北陸の木曽義仲軍を討伐するため、平維盛を総大将とする10万の大軍を北陸道へ差し向けた。越前・加賀を制圧して進軍した維盛は、越中前司平盛俊に兵5千を与えて先遣隊として越中へ進出させた。一方、越後国府にいた木曽義仲は、平家軍の北陸進軍の報を受け、自ら軍を率いて越中へ兵を進めた。この内、義仲の重臣今井兼平を先遣隊として兵6千で先発させ、兼平は越中国御服山(現在の呉羽山)に布陣して迎撃態勢を整えた。平盛俊は倶利伽羅峠を越えて越中に入ったが、今井軍が御服山に布陣していることを知って、盤若野で進軍を停止した。兼平は、5月9日未明に平盛俊軍に夜襲を掛けた。盛俊軍は善戦したが、劣勢となり退却した。そして義仲が、倶利伽羅峠で平家の大軍を撃破したのは、この2日後の5月11日のことである。
 尚、「弓の清水」は、義仲の本軍が般若野に駆けつけた時、義仲が喉の渇きを訴える兵士達のために崖に矢を射たところ、清水が湧き出て渇きを癒したという伝説による。現在も水が湧き出しており、とやまの名水に選出されている。

 般若野古戦場は、常国神社の南にある。Y字に分岐した道路の中央にそびえる小丘の西麓に弓の清水があり、そこから丘上に伸びる遊歩道を登っていくと、丘上に古戦場の石碑が立っている。義仲の快進撃が始まった由緒のある地である。

 場所:https://maps.gsi.go.jp/#16/36.687435/137.037545/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1


木曽義仲に出会う旅

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タグ:古戦場
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