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安俵城(岩手県花巻市) [古城めぐり(岩手)]

DSCN4860.JPG←西側の水堀
 安俵城は、和賀氏の重臣安俵小原氏の居城である。小原氏は、和賀氏に従って和賀郡に入部すると、当初は狭良城(更木城)に居住したが、安俵小原氏の初代とされる小原義郷の時に倉沢城に移住したと言う。1400年、2代政継の時、安俵城に居城を移した。以後、190年間この地に居住していたが、1590年、豊臣秀吉の奥州仕置によって和賀氏が改易となると、10代忠秀はこの地から追放された。1600年に和賀一揆が蜂起すると、忠秀は南部氏が守る安俵城を一揆勢と共に攻撃したが敗れ、翌年主君和賀忠親と共に仙台で切腹した。

 安俵城は、猿ヶ石川西岸の比高10m程の段丘上に築かれている、北から順に主郭・二ノ郭・三ノ郭を連ね、各曲輪間は堀切で分断し、更に曲輪群の西側から北側にかけて水堀・空堀を廻らして防御を固めている。城内は集落となっていて改変が進んでいるが、曲輪間を分断する堀切は切通し状の小道として形を残している。最もよく残っているのは、西から北にかけての水堀・空堀で、特に水堀については台地上に穿たれているので、湧水を利用したものだろう。この他、主郭北端には円弧状に取り巻く土塁も残っている。宅地化が進んでいるものの、部分的にではあるが予想外に遺構がよく残っている。

 お城評価(満点=五つ星):☆☆
 場所:https://maps.gsi.go.jp/#16/39.379102/141.216309/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1


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