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八重幡館(岩手県花巻市) [古城めぐり(岩手)]

DSCN4835.JPG←内館東側の堀跡
 八重幡館は、稗貫氏の重臣八重幡氏の居館である。永享年間(1429~41年)に稗貫出羽守廣信の執権八重幡豊前守が築いて居住したと伝えられる。稗貫氏は豊臣秀吉の奥州仕置で改易となり、八重幡氏ら家臣も没落・四散した。1591年9月、和賀・稗貫の旧領は南部信直に加封され、鳥谷ヶ崎城に北秀愛を配して花巻城と改め、郡内の城館は破却された。

 八重幡館は、北上川曲流部の北岸に築かれている。西側先端部から東西に主郭・二ノ郭・三ノ郭を連ね、主郭・二ノ郭の南には内館、その東には出丸が築かれていたらしい。しかし現在館跡は、水田・宅地などに変貌し、二ノ郭は教習センターとなっており、遺構は湮滅が進んでいる。主郭跡の水田は、二ノ郭よりも数m低くなっているが、これは後世に削られたのであろうか?もし往時から低いのであれば、主郭は現・教習センターの場所であろう。現在明確に確認できるのは、二ノ郭北側の土塁と内館先端の櫓台(現・八幡社)、それと内館東側の堀跡だけである。城域最東端には枡形の地名が残っており、城門があったようだが、現在は一面の水田となってしまっている。全体に残存状態があまり良くなく、残念な状況である。

 お城評価(満点=五つ星):☆☆
 場所:https://maps.gsi.go.jp/#16/39.434594/141.166141/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1


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タグ:中世平城
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