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飯沼城(長野県飯田市) [古城めぐり(長野)]

DSCN1575.JPG←主郭背後の大土塁
 飯沼城は、伝承等はなくはっきりしたことはわからないが、この地の豪族飯沼氏の居城であったと考えられている。飯沼氏は、1400年に信濃の国人衆が信濃守護小笠原長秀に反発して挙兵した大塔合戦では、小笠原勢の中に飯沼六郎の名が見える。また1440年の結城合戦では、その陣番帳に飯沼氏2名の名が上がっている。その後、飯沼郷の地頭は坂西氏の時代を経て、知久氏の支配となった。1554年の武田氏の伊那侵攻の際、飯沼城の知久一族は城を焼いて去り、神之峰城の本隊に合流したと推測されている。

 飯沼城は、天竜川西方の段丘崖の上に築かれている。東端中央に長円形の主郭があり、現在は飯沼諏訪神社の境内となっている。神社背後には大土塁が残っている。主郭の西側には空堀があったらしいが、ほとんど埋まっている。さらに北西から南西にかけて、4つほどの曲輪があったらしいが、宅地と中学校校地となっており、ほとんどその痕跡は見られない。わずかに宅地内や中学校脇に、崖に繋がる堀跡と見られる谷地形が見られるだけである。もう少し遺構が残っていればと惜しまれる。
堀跡の谷地形→DSCN1595.JPG

 お城評価(満点=五つ星):☆☆
 場所:https://maps.gsi.go.jp/#16/35.522665/137.845427/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1g1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1


隠れた名城 日本の山城を歩く

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  • 発売日: 2020/07/02
  • メディア: 単行本


タグ:中世崖端城
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