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稲村城(富山県上市町) [古城めぐり(富山)]

DSCN7403.JPG←主郭の物見台
 稲村城は、堀江城主土肥氏の支城である。城主は土肥源七郎、土肥左衛門等と伝えられる。堀江の奥城であったと言われることから、堀江城の詰城として機能していたと推測される。

 稲村城は、上市川ダムの北にそびえる標高348mの城山に築かれている。東麓の車道に登り口の案内板が出ているが、肝心の登り口には表示がないので、少々面食らう。しかし墓地脇から奥の林に入ればよい。山頂までは尾根筋を上がっていく登道が整備されているが、斜度のきつい尾根道である。山頂近くになると、東郭が現れる。先端が櫓台状となり、その背後に小堀切が穿たれている。その後ろに尾根上の曲輪があり、その後部にもう1本の堀切、曲輪の側方には腰曲輪を築いている。ここからさらに登ると、山頂の主郭に至る。綺麗に削平された広い曲輪で、北西端には物見台が築かれている。主郭の内部には穴が開いているが、『日本城郭大系』によると立山寺に通じていたとの伝承がある抜け穴の跡とされる。現存する抜け穴遺構は極めて珍しい。主郭の西尾根には小さな二ノ郭があり、3段程の平場に分かれている。この他、主郭の北東の尾根にも小郭と堀切がある。以上が稲村城の遺構で、比較的小規模な詰城である。
主郭の抜け穴→DSCN7418.JPG

 お城評価(満点=五つ星):☆☆
 場所:https://maps.gsi.go.jp/#16/36.681800/137.417164/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1g1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1


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