長瀞城(山形県東根市) [古城めぐり(山形)]
長瀞城は、街中にある環郭式平城である。鎌倉時代に西根氏によって築かれたとも言われるが、詳細は不明。最上八楯には長瀞氏が名を列しているので、最上氏か天童氏の一族が土着したのではないかと思われる。戦国末期には、山形城主最上義光の弟義保が長瀞城主となっている。
街中の平城には珍しく、ほぼ正方形に本丸跡を囲む二の堀がはっきりと残っている。それは、この城の存在を知らなくても地図を見ていれば、あまりにはっきりと残っている堀跡に、これは城跡に違いないと思うはずである。この二の堀跡は一部隠滅しているものの、全体としては非常に良く整備されて残っている。(あまりにきれいに整備されすぎている嫌いがないわけではない。)各所に建てられた簡単な解説板も多く、この地に住む住人たちの愛着が感じられる。
二の堀以外にも、一の堀跡や三の堀跡の小さな水路も残っていて、全体像を把握するのにはさほど苦労しない。歩いて見た限り、堀以外の土塁などの遺構は存在していないが、街中の平城としては珍しく堀が良好に残った貴重な遺構である。このまま長く保存していってもらいたいものだ。
なお会津若松城に始まる、長らく続いた夏の東北城郭遠征の紹介は、この城が最後。今度はどこに遠征しようか・・・。
お城評価(満点=五つ星):☆☆
場所:https://maps.gsi.go.jp/#16/38.458966/140.374997/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f0
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