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上南摩下の城(栃木県鹿沼市) [古城めぐり(栃木)]

DSC00953.JPG←主郭内枡形とその前方の横堀・土塁
(残念ながら藪でほとんどわからない)
 上南摩城は、佐野氏系南摩氏の居城である。南摩氏には二流あり、上南摩を領したのは佐野盛綱の子、郷綱に始まる佐野氏系南摩氏であった。応永年間に南摩城を築いて以後、上南摩地方を治めたが、詳細な歴史は不明である。戦国後期になると、宇都宮氏と皆川氏が戦った激戦、河原田合戦の中などで登場する。宇都宮氏、壬生氏、皆川氏などの下野の中小大名の狭間で生き延びていたようである。
 上南摩城は上の城、下の城の2つからなる。遺構の規模から考えると、上の城が本城で、下の城は出城だったらしい。下の城は、山城とは言っても比高は30mほどしかない。しかも山の斜面は比較的なだらかで、斜面を直登して城域に到達することが可能である。主郭を中心にして2段程度の腰曲輪があり、主郭背後には堀切を挟んで数段の曲輪と堀切が交互に直線状に連なる。主郭の手前には横堀と土塁があり、主郭虎口側には小さな内枡形が設けられている。余湖さんのHPで記載されている通り、土塁と内枡形が木橋で連結されていたのだろう。
 遺構はよく残っているが、冬場でも藪が結構あって、見通しの効かない部分もあるのがやや難である。とは言えコンパクトだが、充実した山城遺構である。出城と言っても砦レベルのものではなく、れっきとした城郭レベルである。本城である上の城の前衛をなす防衛陣地として整備されたものだろうか。

 お城評価(満点=五つ星):☆☆☆
 場所:https://maps.gsi.go.jp/#16/36.540607/139.687628/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1
タグ:中世山城
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