SSブログ

上川井城(栃木県那須烏山市) [古城めぐり(栃木)]

DSC06328.JPG←傾斜地に残る空堀
 上川井城は、小堀城とも言い、那須氏の一族那須友家が下川井城と共に築城したと伝えられている。後、那須一族の右翼上川井氏の居城となった。1520年、川井氏は岩城氏と那須氏の戦いに参戦し、翌21年に岩城氏は宇都宮氏と連合して那須氏を再び攻撃した。この際、主戦場となったのが上川井城である。那須資房は烏山城から上川井城に入り、上川井出雲守兄弟・同大膳掾父子・同下総掾・熊田氏らが立て籠もって奮戦し、3千余騎に囲まれたが10日たっても持ちこたえ、壬生氏の進言で和睦したと言う(川井合戦)。その後、川井氏は1567年の広瀬縄鉤合戦、1583年の烏山下境川原合戦、1585年の薄葉ヶ原合戦・乙畑城攻城戦に参陣し、勲功を挙げた。1590年に主家那須氏が改易されると、上川井氏も没落し、その後の系譜は不明となった。
 上川井城は緩やかな傾斜地に築かれた平城で、後背の土塁と空堀がよく残っているが、前面は湮滅していて城の形を定かにはできない。普通に見れば単郭方形居館に近く、土塁中央の虎口部分にわずかに折邪みが付いているぐらいのものである。空堀は3~4m程の深さを持ったしっかりしたものであるが、この程度の城で籠城戦が可能だったのか、かなり疑問に思われる。いずれにしても遺構はやや中途半端で、しかも冬でも薮だらけで、夏場の訪城は無理であろう。

 お城評価(満点=五つ星):☆☆
 場所:http://maps.gsi.go.jp/#16/36.714239/140.073999/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0f1
nice!(4)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 4

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

Facebook コメント