小南城（栃木県栃木市）

←虎口の土塁跡
　小南城は、佐野プレミアムアウトレットの近くにある平山城である。伝承によれば、1189年に源頼朝の側近、飯塚左近将監頼氏が築城したと伝えられている。その後、1470年迄存続したと言う。頼氏の事跡については全く不明である。
　小南城は、三杉川の東岸にある小山とそれに連なる台地上に築かれた城で、比高10m程の小山（願成寺山という）の頂上に櫓台または館を置き、そこから東にいくつかの曲輪を連ねていたと考えられる。現在城跡は、民家や畑、墓地等に変貌しているが、一部に土塁が残っている。一番西側にある願成寺山はほとんど自然地形の様で、まだクモがいる時期だったので頂上までは行かなかったが、墓地背後の北東麓に櫓台と土塁と思われる土盛があり、何かの石碑が建っている。また、城地の東端に近い小道の北側には、両側に土塁が残っており、東側のものは明確な折れを伴っているので、どうも枡形虎口を形成していたようである。「栃木県の中世城館跡」に拠ると、その他にも土塁が残っているようだが、民家や深い藪となっていて、確認することができなかった。プレミアムアウトレットに来ている人達は、こんなところに城があったなんて夢にも思ってないんだろうなぁ・・・。と言いつつ自分もそうだったが。

　お城評価（満点=五つ星）：☆☆
　場所：http://maps.gsi.go.jp/#16/36.286782/139.610910/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0f0

タグ：中世平山城