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北条幻庵居館(神奈川県小田原市) [古城めぐり(神奈川)]

DSC07331.JPG←北条幻庵霊廟
 北条幻庵長綱は、小田原北条氏の初代伊勢宗瑞(北条早雲)の子で、2代氏綱の末弟に当たり、1493年に駿河葛山の館で生まれたと言われている。箱根権現別当職などを務め、京で就学するなど北条氏家中で最高の文化人であった。特に、3代氏康の娘鶴松院が吉良氏朝に嫁ぐ際に幻庵が礼法をしたためて渡した「幻庵覚書」は有名で、有職故実に通じた教養人であったことを現代に伝えている。また、兄氏綱の死後も長生した幻庵は、氏康・氏政らの後見人となり、一門衆の重鎮として家中筆頭の禄高を有していた。宗瑞以来の北条氏勃興の歴史を生きた幻庵が97歳で死んだのは、北条氏が豊臣秀吉に滅ぼされるわずか8ヶ月前のことで、文字通り戦国北条5代の歴史の生き証人であった。
 北条幻庵の久野居館は、久野保育園の南東にあったようである。現在はわずかに心字池と幻庵霊廟が残っているだけである。心字池の南隣の竹林の中には土塁らしきものも確認できるが、遺構かどうかはよくわからない。いずれにしても、現在は民家や畑となっており、わずかに残る史跡のみが幻庵の息吹を現在に伝えている。

 お城評価(満点=五つ星):☆☆
 場所:http://maps.gsi.go.jp/#16/35.272059/139.137844/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0f1
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