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奥牧野城(神奈川県相模原市) [古城めぐり(神奈川)]

DSC09459.JPG←主郭の虎口土塁
 奥牧野城は、小田原北条氏が甲斐武田氏に備えて築いた境目の城である。相模国の最西端に位置し、S字状に蛇行する秋山川に三方を囲まれた城山と呼ばれる要害の地に築かれている。奥牧野には相模と甲斐とを結ぶ街道が通り、甲斐への出入り口を押さえる為に築かれた城と考えられる。しかし城の歴史ははっきりしない。ただ「甲斐国志」に拠れば、奥牧野城付近で北条・武田両軍の合戦があり、戦死者を埋葬して城山の東端に塚(傘松塚)を築いたと伝わっている。
 奥牧野城は、現在でも神奈川・山梨両県の県境に隣接する山奥に位置している。広く平坦な主郭と西に一段低く張り出したニノ郭、それに南と東の腰曲輪で構成された単純な縄張りの城である。主郭は、以前キャンプ場として利用された為に破壊を受け、土塁はほとんど残っていないが、わずかに東側虎口の土塁が残っている。かつては主郭中央部にも東西二郭に仕切る土塁があったようだが、今では湮滅している。城の東端には物見の様な円丘があり、これが前述の傘松塚の様である。主郭北東側下方には、数段に削平された平場が広がっており、屋敷地だったと思われる。一瞬民衆の避難城かと思うほど、かなり素朴な縄張りの城である。北条氏の甲相国境の城には、この城の他にも湯ノ沢城中川城等、素朴な縄張りの城が多い様だ。

 お城評価(満点=五つ星):☆☆
 場所:http://maps.gsi.go.jp/#16/35.582292/139.125763/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0f1
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