大森氏館（静岡県裾野市）

←丘陵上の土塁遺構
　大森氏館は、駿東の豪族大森氏の大森郷居住時代の居館である。大森氏は後に相模に勢力を伸ばして小田原城に入ったが、その事績は大森城の項に記載する。
　大森氏館の場所にはいくつかの推定地があるが、深良の堀之内地区はその有力な候補地である。南には南堀などの地名が残り、居館としての位置に相応しい場所にある興禅寺の西側の丘陵上には、頂部の削平地（現在は墓地）の周囲に土塁が廻り、その周りには数段の平場があり、腰曲輪の様になっている。また、頂部を主郭とすると、ニノ郭の様な広い平場も見られる。ただ、後の江戸時代に稲葉氏がこの丘陵上に陣屋を置いたそうなので、その遺構かもしれない。いずれにしても、大森氏館としての明確な遺構は、麓の堀之内地区には存在しない。

　お城評価（満点=五つ星）：☆☆
　場所：http://maps.gsi.go.jp/#16/35.196274/138.921701/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0f1

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