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白水城(静岡県南伊豆町) [古城めぐり(静岡)]

DSC08933.JPG←堀切と土橋
 白水城は、南北朝時代に土豪の御簾三河守が築いた城である。その後の歴史は不明であるが、伊豆半島の南端を押さえる城であることから、小田原北条氏が海上ルートを押さえるため利用した海賊城と考えられる。

 白水城は、伊豆半島の南端の石廊崎の東に張り出した鷲ヶ岬の付け根の山上に築かれた城で、石廊崎のある半島と石廊崎漁港を挟み込み、山影に隠す形となっていることから、水軍基地として機能したことが十分推察できる。主郭は海抜70mの山頂にあり、L字状に土壇が残っている。その北にも土塁のある方形の曲輪があり、おそらくニノ郭であろう。ニノ郭の土塁には石積みが確認でき、もし遺構であれば、この城が北条氏によって戦国後期まで使われていたことを示すものであろう。ニノ郭の更に北側にも、三ノ郭を含む合計3段の曲輪が築かれているのが藪の中に辛うじて確認できる。三ノ郭からニノ郭に繋がる登城口は、堀切を兼ねていた様である。一方、主郭南側にも、堀切と土橋が明瞭に残っている。その南は南郭でその先に片堀切と土塁で防御された虎口が築かれている。その先は自然地形の様であるので、実質的な城域はここまでだったのだろう。尾根の先端には物見台らしき平場があり、現在でも展望台の様になっているが、木が結構茂っていてあまり眺望は利かない。この他では、港からの登り道の途中には、石組みの井戸跡が残っている。基本的には室町期の古い縄張りを留めた小規模な城である。
ニノ郭の石積み→DSC08973.JPG

 お城評価(満点=五つ星):☆☆☆
 場所:http://maps.gsi.go.jp/#16/34.608470/138.845083/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0l0u0t0z0r0f0
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