田子城（静岡県西伊豆町）

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　田子城は、田子小松城主山本氏の築いた海賊城と推測されている。山本氏の本城田子小松城の南西約1.2kmの位置にあり、田子湾の中央に東から突き出した海抜20m程の尾根の先端部に築かれていたと考えられる。日本城郭大系では、室町中期に山本常任が築いたと言い、1590年の小田原の役の際には、徳川家康の家臣向井兵庫助正綱に攻められて落城したとされる。その立地から考えても、小田原北条氏が伊豆半島西海岸に築いた水軍基地の一つだったのだろう。
　田子城が築かれていたとされる尾根は、海まで延びて先端が絶壁となって海に落ち込んでおり、眼下に田子漁港を望める位置にある。この尾根は港近くにそびえる山として残っているが、その周囲は崩落したり民家を建てるために削られたりで、ほとんど垂直絶壁に囲まれており、どこからも登る事ができない。唯一民家の裏からは登れそうだったが、明らかに他人の敷地であるので、進入不可能である。遠目に堀切のような尾根の鞍部は確認できたが、「静岡県の城総覧」によれば遺構は確認できないらしい。仕方なく遠景を望むだけで登城は諦めた。

　お城評価（満点=五つ星）：－（遺構が確認できないので評価なし）
　場所：http://maps.gsi.go.jp/#16/34.805676/138.762108/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0l0u0t0z0r0f0

タグ：中世海城 小田原北条氏の城郭