山崎城（埼玉県滑川町）

←長城形式の堀と土塁
　山崎城は、山田城の北東500mの至近距離にある、歴史不詳の城である。すぐ西側を鎌倉街道が通っていることから、街道を掌握するために築いた城塁であろう。
　山崎城は、長城形式の異形の城で、土塁と空堀が延々と数百mに渡って鎌倉街道と並走している。この土塁・空堀は、北側と南側で東側に曲がっており、丁度窪地の寺沼という沼を大きく囲む様に築かれている。北側の土塁の東端には東西2郭から成る台形状の曲輪があり、西郭の西側には土塁が築かれ、虎口にわずかな横矢を掛けている。遺構を見る限り、素朴な縄張りで、戦国前期頃までの城だったのではないだろうか。山内・扇谷両上杉氏が武蔵全域を主戦場として争った長享の乱の頃に築かれた陣城と言う説が、妥当なように思われる。なお、北側の長塁部分は綺麗な梅林となっており、訪城した3月上旬には梅見物の人で賑わっていた。

　お城評価（満点=五つ星）：☆☆
　場所：http://maps.gsi.go.jp/#16/36.073253/139.368986/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0l0u0t0z0r0f0

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