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川口楯(山形県鮭川村) [古城めぐり(山形)]

DSC07228.JPG←主郭背後の堀切
 川口楯は、清水城主清水氏の家臣矢口氏の居城である。矢口氏は、庄内砂越氏の後裔矢口内記が清水氏の客分として迎えられ、鮭延氏の勢力を押える為、川口に番城を築いて住んだと伝えられている。以後、氏忠、氏益の3代に渡って居住したとされる。
 川口楯は、鮭川蛇行部の東岸に突き出た、南北に長い尾根上に築かれた山城である。基本的には単郭の城であるが、主郭には幾つもの段差があって、櫓台らしい広い土壇もあり、複雑に区画されていたようである。主郭東縁部には土塁があり、主郭背後は深さ7~8mの大堀切で尾根筋を分断している。解説板では二重堀切とされるが堀切が二重と言うよりは、一重の堀切に竪堀が付随した感じである。この他、主郭の東と北側下方に腰曲輪が築かれて、下方からの敵の侵入に備えている。比較的単純な縄張りであるが、堀切の規模が大きく、一見の価値はあろう。

 お城評価(満点=五つ星):☆☆☆
 場所:http://maps.gsi.go.jp/#16/38.772466/140.222352/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0l0u0t0z0r0f0


※東北地方では、堀切や畝状竪堀などで防御された完全な山城も「館」と呼ばれますが、関東その他の地方で所謂「館」と称される平地の居館と趣が異なるため、両者を区別する都合上、当ブログでは山城については「楯」の呼称を採用しています。
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