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篠原城(静岡県静岡市清水区) [古城めぐり(静岡)]

DSC09931.JPG←東斜面の横堀
 篠原城は、2001年に静岡古城研究会によって初めて確認された城である。それ故、伝承等も全くなく来歴不明の謎の城であるが、地理的環境や構造から、1568年の武田信玄の駿河侵攻以後、今川氏支援のため駿河に進出した小田原北条氏が構築した可能性が指摘されている。
 篠原城は、標高575mの山上に築かれた山城である。ここから尾根筋を南下すれば、かなり距離があるが、浜石岳を経由して薩埵山に通じるところから考えれば、北条勢が武田勢と対峙して尾根上に陣を展開した際、ここにも陣城を築いたことはありうることであろう。城の遺構としては尾根を分断する堀切状の地形の他、尾根の東西両脇に横堀を備えている。西側の横堀の外側には、物見台らしき土壇も構えられている。主郭は山頂にあったと考えられるが、ゆるやかな丘になっており、特に削平した形跡は見られない。城内いずれにも明確な平場がないが、明確な横堀を構えていることから考えれば、城郭遺構であることは間違いない。城の近くまでは、やや荒れているものの車道が延びているので、訪城も比較的しやすい。但し、城内に熊らしい大型動物の糞と足跡があったので、危険度は高い。熊鈴は必須である。

 お城評価(満点=五つ星):☆☆
 場所:http://maps.gsi.go.jp/#16/35.134428/138.539010/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0l0u0t0z0r0f0
タグ:中世山城
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ノリパ

横堀ですか、それがしも勉強しました。一度だけ見たことあります。スゴイですね?
by ノリパ (2013-05-11 18:09) 

アテンザ23Z

>ノリパさん
堀切ほどメジャーな構築物ではありませんが、
山城では横堀もよく見かけます。
ただ、帯曲輪に土塁を巡らしたものなのか、
横堀なのか、結構判断に迷う時も多いです。
まぁ、役割としては似たようなものと思いますが。

北条と武田の城では、
横堀を大規模に構築して、効果的に活用したものが多いです。
by アテンザ23Z (2013-05-12 12:16) 

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