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物見の楯(山形県最上町) [古城めぐり(山形)]

DSC02639.JPG←曲輪群
 物見の楯は、月見の楯とも呼ばれ、歴史不詳の城である。月楯と隣接して、その西方の尾根の先端部に位置することから、月楯に付随した物見台的な城とも考えられるが、名称自体が月楯と混同されてきた経緯があって、よくわかっていない様である。最近では、太郎田楯判兵衛楯との「繋ぎの城」という説も提示されているそうだ。
 物見の楯は、小国川南岸にそびえる標高268mの山上に築かれている。西側の車道から適当な斜面に取り付いて登城した。「物見」と言う名称にしては規模が大きい城で、しっかりと削平された広めの平場群で構成されている。主郭の北辺には東西に細長い土壇が築かれており、櫓台などを兼ねていたと想像される。背後の尾根筋は三重堀切で穿たれているが、それほど規模の大きなものではない。広さから考えれば、それなりの居住性を有していたと考えられ、位置付けの解釈がなかなか難しい城である。
背後の三重堀切の一部→DSC02617.JPG

 お城評価(満点=五つ星):☆☆☆
 場所:http://maps.gsi.go.jp/#16/38.748325/140.491523/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0l0u0t0z0r0f0

※東北地方では、堀切や畝状竪堀などで防御された完全な山城も「館」と呼ばれますが、関東その他の地方で所謂「館」と称される平地の居館と趣が異なるため、両者を区別する都合上、当ブログでは山城については「楯」の呼称を採用しています。
タグ:中世山城
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