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御城山城(茨城県北茨城市) [古城めぐり(茨城)]

IMG_4772.JPG←三ノ郭外周の空堀
 御城山城は、歴史不詳の城である。一説には境氏が築いたとも言われるが、確証はない。『図説 茨城の城郭』では、城の構造から戦国期に佐竹氏か岩城氏が境目の城として築いたものと推測している。

 御城山城は、福島県との県境に近い関本地区背後の比高20mの丘陵先端部に築かれた城である。先端に主郭とニノ郭を並置し、その北側に広い三ノ郭を置いている。主郭と二ノ郭は段差だけで区画されているが、三ノ郭との間は空堀で分断されている。また三ノ郭の北側と西側は大きな空堀で台地基部と切り離されている。この外周の空堀は深く、切岸は7m程もある大きなもので、殊に北側では二重空堀となっている。空堀はいずれも直線的に穿たれているが、要所に横矢掛かりを設けている。まず三ノ郭北西端には隅櫓台が築かれて横矢が掛けられ、また三ノ郭の北東部の搦手虎口脇にも櫓台状の出丸が張り出して、やはり堀底に対して横矢を掛けている。主郭の北西端も塁線にわずかに折れが設けられている。主郭にはニノ郭から登る南東角に虎口があり、両脇に土塁が盛られていることから櫓門が備わっていたと見られる。この櫓門の下には、南下方の腰曲輪からニノ郭に登る城道が残っており、城道の途中には木戸跡と思われる小平場もあって、動線が明瞭である。この他、主郭とニノ郭には塚の様なものが残っており、意図は不明であるが宗教的なものの様である。遺構はよく残っており、特に三ノ郭外周の空堀は圧巻であるが、いかんせん全体に藪が酷い藪城で、もう少し整備して欲しいところである。
主郭の櫓門→IMG_4811.JPG

 お城評価(満点=五つ星):☆☆☆
 場所:http://maps.gsi.go.jp/#16/36.862355/140.757576/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0f1
タグ:中世平山城
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