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大平館(宮城県白石市) [古城めぐり(宮城)]

IMG_9718.JPG←主郭西側の横堀
 大平館は、1189年の源頼朝による奥州征伐の際、奥州藤原氏最後の当主、4代泰衡の居館であったとの伝承が残る城館である。「大平」の名も、泰衡の音読み「たいへい」に由来するとも言われている。その後、結城七郎朝光が住んだとも伝えられるが、仮に朝光の所領となったとしても、朝光自身ではなく代官が派遣されたのだろう。戦国時代には、伊達氏の家臣中野目日向やその曾孫、中野目惣右衛門の居城であったと言う。
 大平館は、東北道と国道4号線に挟まれた比高20m程の独立丘陵上に築かれている。頂部北端には大平神社があり、その裏に土塁が残っている。神社の南に長方形の広い平場があって、現在は果樹園となっているが、これが主郭に相当する。西辺に土塁が築かれ、その外には腰曲輪と横堀が築かれている。横堀は南辺にも穿たれていて、西辺の横堀と合流し、そのまま竪堀となって落ちている。また主郭東側にも腰曲輪が数段築かれているが、現在は畑などに変貌している。大平館は簡素な構造の城館で、泰衡の居館という伝承の如く、統治拠点としての機能が優先されていた様である。

 お城評価(満点=五つ星):☆☆
 場所:http://maps.gsi.go.jp/?ll=37.982329,140.611074&z=16&base=std&vs=c1j0l0u0
タグ:中世平山城
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