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鷺内館(茨城県那珂市) [古城めぐり(茨城)]

IMG_7376.JPG←主郭周囲の土塁と堀
 鷺内館は、加藤安房守という武士の居館と言われており、別名を加藤安房守館とも言う。加藤安房守については、1575年の佐竹氏による宍戸攻撃の際、江戸氏の配下として出陣したと伝えられているらしい。しかし宍戸氏は、一定の独立性を保ちつつも佐竹氏に服属していたはずなので、佐竹氏に攻撃された事自体が史実かどうか不明で、はっきりしたことはわからない。ご存じの方がいたらご教示を請う。
 鷺内館は、鷺内不動尊の西側に広がる林の中にある。林の中を探索すると、溝のような堀が走っている。主郭は台形状の曲輪で、堀で囲繞され、南には土橋が架かり、北辺の堀には横矢掛かりの折れが見られる。主郭の周辺にも堀が確認できるがいずれもかなり浅いものである。土塁はあるにはあるが、規模は小さく僅かである。全体に根城内館に似た印象で、あまり中世城館らしくない。『図説 茨城の城郭』によれば、那珂市の平地城館群は、近くの溜池から用水路を引いて水利権を管理した領主の城館、ということだが、根城内館と言い、主水山館と言い、この鷺内館と言い、あまりに無防備で中世の武士の居館とは考えにくい。どちらかと言うと、灌漑施設の管理事務所的な使い方をされた館だったのではないかと思う。

 お城評価(満点=五つ星):☆☆
 場所:http://maps.gsi.go.jp/#16/36.467025/140.488400/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0l0u0t0z0r0f0
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