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小鶴城(宮城県仙台市) [古城めぐり(宮城)]

IMG_9435.JPG←主郭北西の堀切跡
 小鶴城は、岩切城主留守氏の重臣逸見丹波守の居城と伝えられている。逸見氏は、留守氏16代景宗(伊達尚宗の次男で稙宗の弟に当たる)が伊達氏から入嗣した際に従ってきた家臣で、留守氏の宿老的な地位にあった。また景宗の代に作られた『留守分限帳』には逸見遠江守の名が見える。伊達晴宗の3男政景の留守氏入嗣の際、二派に割れる家中にあって、逸見遠江守は政景入嗣を支持した様である。逸見氏のその後の事績はよくわからない。

 小鶴城は、低地帯に突き出た比高10m程の小丘上に築かれている。現在は城址全域が宅地化されているが、地勢は健在である。戦後の航空写真を見ると、小丘上の東西2郭から成っていた様で、西側の方が高い位置にあることから主郭で、東側が二ノ郭であったと考えられる。主郭の北西には堀切と外側の土塁が残っている。主郭・二ノ郭の周囲は現在も急斜面で囲まれており、多くの部分はコンクリート製の擁壁で覆われているが、一部は往時の切岸をそのまま残していると思われる。城の周囲には幅5m程の水堀があったと言われ、北側の堀跡は前述の古写真でも明瞭で、現在は公園となっている。小規模な城であるが、往時は低湿地帯に浮かぶ孤島の様な要害であったと思われる。これほど市街化が進んでいるのに、地勢や堀切など城の痕跡が明瞭なのは素晴らしい。

 お城評価(満点=五つ星):☆☆
 場所:http://maps.gsi.go.jp/#16/38.279755/140.930064/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0l0u0t0z0r0f0
タグ:中世平山城
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