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坂本城(群馬県安中市) [古城めぐり(群馬)]

IMG_2814.JPG←主郭群とニノ郭群を分断する堀切
 坂本城は、歴史不詳の城である。『安中史』に甘楽大夫朝政なる者の城と記載されるというが、元より当てにはならない。どちらかと言えば、中山道を押さえる愛宕山城を側面援護するために、武田氏か北条氏によって取り立てられた城の様に推測される。

 坂本城は、碓氷湖の南東にそびえる標高640m、比高120m程の山上に築かれている。坂本ダムの南にそびえている山で、碓氷湖周辺の遊歩道の脇から北西の尾根に取り付けば、そのまま尾根伝いに城まで行くことができる。山上に中規模の堀切で分断された主郭群とニノ郭群を並べた一城別郭式の縄張りとなっている。主郭群もニノ郭群も最上段を北端に設け、やや傾斜の緩い南斜面に数段の腰曲輪群を築いている。最上段の主郭とニノ郭の北辺には低土塁が築かれ、風除けを兼ねたものと推測されている。主郭群とニノ郭群を分断する堀切は、南に長い竪堀となって落ち、下端で弓形状の腰曲輪に繋がっている。この他、二ノ郭群の北西尾根には二重堀切が穿たれ、更にその下方にも小堀切が穿たれて城域が終わっている。比較的シンプルな縄張りであるが、かなりしっかりと普請されており、この城の重要性が垣間見られる。
二重堀切→IMG_2853.JPG

 お城評価(満点=五つ星):☆☆☆
 場所:https://maps.gsi.go.jp/#16/36.351391/138.708358/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1


信濃をめぐる境目の山城と館 上野編

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タグ:中世山城
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