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連方屋敷(山梨県山梨市) [古城めぐり(山梨)]

DSCN1487.JPG←民家東側の土塁
(2020年7月訪城)
 連方屋敷は、謎の城館である。「連方屋敷」の名は、一説には安田義定9世の孫安田孫左衛門尉光泰が連峯入道と名乗って足利尊氏に属し、この館主であったことによるとされる。一方、『甲斐国志』では、戦国期武田氏時代に財政を司った蔵前衆(武田氏直轄領からの年貢・銭貨・諸公事物が貯蔵された御蔵を管理運営する役人)の頭であった古屋氏の屋敷であった可能性を示唆している。また近代には蔵前衆が管理した御蔵の庁所であったとの説も提示されていたが、近年の発掘調査の結果、戦国期の遺物は発見されていない。出土したかわらけなどから、15世紀前半から中頃が連方屋敷が使用された主要時期と推測され、近接地にある清白寺仏殿(1415年建立)との関連が考えられている。

 連方屋敷は、一部が民家の敷地となっているが、県指定史跡となって大半が公園化されている。屋敷地の南部にある民家の周囲に土塁が部分的に残存している他、北と西には土塁と堀跡が復元整備されている。市街地の只中であるのに、これだけ遺構がよく残っているのは、奇跡的という他はない。
北側の復元土塁・堀→DSCN1492.JPG

 お城評価(満点=五つ星):☆☆
 場所:https://maps.gsi.go.jp/#16/35.693291/138.704892/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1


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