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神和住城(石川県能登町) [古城めぐり(石川)]

DSCN7381.JPG←主曲輪
(2020年11月訪城)
 神和住城は、歴史不詳の謎の城である。現地解説板によれば、戦国時代の1559年に、この地の土豪であった山本太郎右衛門が真念寺を小間生から神和住に招請し創建したと伝えていることから、山本氏がこの地の名主であり、この神和住城の旗頭であったと推定される、としている。しかし神和住城を城郭遺構とする見解には否定的意見もあり、佐伯氏の『能登中世城郭図面集』では城郭遺構と認定しておらず、神社仏閣などの宗教施設の可能性が高いとしている。

 神和住城は、真念寺の西側にある火之宮神社背後の丘陵中腹にある。この丘陵中腹はゴボジ(御坊地)と呼ばれていると言い、以前は登道が整備されていたようだが、現在は薮で埋もれているので、適当に薮をかき分けて尾根に取り付いて登った。薮がひどいのは入口付近と東部の遺構だけで、曲輪跡とされる中心部はそれほど薮が多くないので、状況の確認はできる。しかし各所に標柱が設置されているが、現地解説板にある城の概念図と現地の遺構形状がうまく合致しないので、どこを歩いているのかさっぱりわからなかった。一応、山腹を窪地状に造成した「曲輪(屋敷跡)」や、尾根の上を平らに削平した「主曲輪(物見台)」、堀状地形や「竪堀」とされる地形が見られるが、とても整然とした防御構造を構成しているようには感じられず、城っぽい普請ではない。佐伯氏が推測している通り宗教施設と考えた方が合っている感じがするがいかがであろうか?
窪地状の屋敷跡→DSCN7365.JPG
DSCN7395.JPG←竪堀とされる地形
坂虎口→DSCN7398.JPG

 お城評価(満点=五つ星):?(評価不能)
 場所:https://maps.gsi.go.jp/#16/37.342526/137.062351/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1


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