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雨鳴城(山梨県南アルプス市) [古城めぐり(山梨)]

DSCN7398.JPG←主郭の土塁
 雨鳴城は、甲斐源氏の一族秋山太郎光朝が築いた中野城の支城と言われている。光朝の事績については秋山光朝館の項に記載する。しかし現在残る遺構からは、戦国時代に普請がなされたものと推測されている。

 雨鳴城は、中野城のある城山から南東に張り出した支尾根に築かれている。雨鳴城から南に下った尾根上に天満宮があり、南西麓の車道脇から参道が付いているので、それを登って天満宮まで至り、そこから北に尾根を登っていけば城に至る。南東端に主郭を置き、そこから北西に伸びる尾根上に二ノ郭・三ノ郭・四ノ郭を配置した連郭式の縄張りとなっている。主郭は南東に向かって開いた四角形の曲輪で、外周を土塁で囲み、北側に虎口を築いている。その背後に浅い堀切を介して二ノ郭がある。二ノ郭と三ノ郭の間も堀切が穿たれ、古道が通っている。三ノ郭と四ノ郭は段差だけで区画され、四ノ郭は物見台のような小郭となっている。二ノ郭・三ノ郭は削平されているが、土塁もないただの尾根上の平場である。この他、主郭の南尾根に土塁を伴った腰曲輪が築かれている。雨鳴城は、縄張りとしては素朴なもので、戦国前期より以前の城だった様に思う。
主郭背後の堀切→DSCN7418.JPG

 お城評価(満点=五つ星):☆☆☆
 場所:https://maps.gsi.go.jp/#16/35.586838/138.421651/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1


戦国期の城と地域―甲斐武田氏領国にみる城館 (中世史研究叢書)

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タグ:中世山城
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