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本城山(山梨県身延町) [古城めぐり(山梨)]

DSCN0016.JPG←垂直絶壁型の堀切
 本城山は、大島氏屋敷とも言い、『甲斐国志』によれば本城時頼という武士の居城とされる。しかし本城氏についても、大島氏についても、その事績は不明であり、烽火台との伝承もある。一方、主郭内の墓地に残る五輪塔は依田大炊頭長利という武士のものとされ、現地の石碑によれば上杉禅秀の乱の首謀者上杉禅秀(氏憲)が1417年に滅亡すると、依田氏も自刃したとされる。尚、この碑には本城山を龍剣山砦としている。

 本城山は、富士川東岸の大島集落の裏山にある。標高255mの山上で、主郭は現在墓地となっている。そのため西麓の大島集落から墓地への登道があるので、迷うことなく登ることができる。主郭にはL字型に土塁が残り、その裏に小平場があり、その西を堀切で分断している。堀切は、上総でよく見られる垂直絶壁型で、この地域では珍しい形である。その下方には数段の段曲輪が見られるが、その先は中部横断自動車道が尾根を貫通して破壊されている。小規模な城砦であるが、今では失われた歴史を秘めているようである。

 お城評価(満点=五つ星):☆☆
 場所:https://maps.gsi.go.jp/#16/35.320299/138.455865/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1g1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1


甲斐の山城と館〈下〉東部・南部編―縄張図・断面図・鳥瞰図で見る

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  • 作者: 宮坂 武男
  • 出版社/メーカー: 戎光祥出版
  • 発売日: 2014/07/01
  • メディア: 単行本


タグ:中世平山城
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