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嘉例沢城(富山県黒部市) [古城めぐり(富山)]

DSCN5297.JPG←駒洗い池
 嘉例沢城は、歴史不明の城である。現地にある駒洗い池の解説板では、胸ヶ平城と記載され、南北朝時代の城とある。また近江源氏の佐々木四郎高綱が城を築いたとあるが、高綱は鎌倉幕府草創の功臣であり、時代が合わない。そもそもこの解説板、近江源氏を間違って「近衛」源氏と書いてあり、少々信頼性に難がある。いずれにしても、その歴史はよく伝わっていない様である。

 嘉例沢城は、『日本城郭大系』によれば嘉例沢森林公園の管理棟付近にあったとされる。鋲ヶ岳の西の中腹で、車道が通るなど改変を受けており、明確な遺構は見られない。しかし『三州志』にもある「駒冷し場」(馬洗池)が、駐車場跡下方の窪地の中に残っている。城に関係する遺構とされ、現地解説板では前述の通り「駒洗い池」と書かれている。佐々木高綱がこの城を築いた時に自らの馬を池に引き入れて洗った池と伝えられていると言う。嘉例沢城にまつわる唯一の遺構であり、貴重である。
 尚、嘉例沢城の東の山上には鋲ヶ岳城があり、この城との関係が注目される。

 お城評価(満点=五つ星):☆☆
 場所:https://maps.gsi.go.jp/#16/36.828034/137.545674/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1g1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1


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