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広谷北城(埼玉県川越市) [古城めぐり(埼玉)]

DSCN2232.JPG←空堀と土塁
 広谷北城は、下広谷方形囲郭群の一つで、『日本城郭大系』では「某館(1)」、書籍によっては「字戸宮前の遺構」などとも呼ばれる。歴史不詳の城館であるが、近年の研究では下広谷の囲郭群は、山内・扇谷両上杉氏が争った長享の乱の中で、1497年、扇谷上杉朝良の本拠河越城を攻撃するために山内上杉顕定が本陣を置いた上戸陣(旧河越氏館)に関連して、陣所または兵站拠点として構築されたものと考えられている。その後、戦国期に小田原北条氏の前進拠点となった河越城を、関東管領上杉憲政・扇谷上杉朝定・古河公方足利晴氏の連合軍が長期攻囲した河越城の戦いでも、これらの囲郭群は再利用されたと思われる。

 広谷北城は、圏央道と県道256号線の立体交差のすぐ西側の林の中にある。遺構の残存状態はあまり良くなく、堀跡・土塁が残るものの一部を除いてわずかな遺構であり、縄張りがあまりはっきりしない。また遺構の西部はスクラップ工場となっていて破壊を受けている。そのため、『日本城郭大系』の縄張図と現地の遺構がどう対応するのか、よくわからなかった。

 お城評価(満点=五つ星):☆☆
 場所:https://maps.gsi.go.jp/#16/35.957209/139.428735/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1g1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1


「東国の城」の進化と歴史

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  • 発売日: 2016/04/26
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タグ:陣城
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