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王城(長野県辰野町) [古城めぐり(長野)]

DSCN3828.JPG←主郭切岸と北の帯曲輪
 王城は、歴史不詳の城である。上伊那の北端に屹立する山上にあって、上伊那盆地全域を眼下に収めるとともに、諏訪・府中の両方面に通じる街道を押さえる要衝であり、物見として重要な位置にあったことが現在でも分かる位置にある。『信濃の山城と館』では、小笠原氏系の砦や狼煙台であったと推測している。

 王城は、標高1027m、比高290m程の大城山に築かれている。まともに麓から登ったら大変だが、幸い車道が山上まで整備されており、苦労することなく登ることができる。しかし城内は公園化されている上、西尾根には電波塔があり、現在はないが主郭南東下には反射板が設置されていたので、遺構は改変を受けていて細部が失われてしまっている。現状から見る限り、東西に長い長円形の主郭と、周囲に廻らされた帯曲輪で構成された単郭に近い城である。主郭の南東には平場があり、曲輪があったらしい。この他、主郭の西尾根には堀切・竪堀がはっきりと残っている。尚、この城に行ったのは2月下旬であったが、山の北側の車道は残雪が多く、途中凍結もあり運転にはかなり緊迫感があった。
西尾根の堀切→DSCN3834.JPG

 お城評価(満点=五つ星):☆☆
 場所:https://maps.gsi.go.jp/#16/35.992930/137.994654/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1g1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1


信濃の山城と館〈第5巻〉上伊那編―縄張図・断面図・鳥瞰図で見る

信濃の山城と館〈第5巻〉上伊那編―縄張図・断面図・鳥瞰図で見る

  • 作者: 宮坂 武男
  • 出版社/メーカー: 戎光祥出版
  • 発売日: 2013/06/01
  • メディア: 単行本


タグ:中世山城
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