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岡部藩陣屋(埼玉県深谷市) [古城めぐり(埼玉)]

DSCN2265.JPG←陣屋跡の現況
 岡部藩陣屋は、安倍(あんべ)摂津守陣屋とも言い、徳川家康の家臣安倍弥一郎信勝が築いた陣屋である。信勝の父安倍大蔵元真の時、今川氏滅亡後に徳川氏に仕えて軍功を上げた。1590年に徳川氏が関東に移封となると、元真の子信勝は武蔵国榛沢郡・下野国梁田郡に5250石を与えられて、岡部に陣屋を構えた。信勝の嫡男信盛は、上杉景勝討伐や大坂の陣で功を挙げ、大番役などを務めた。1636年に三河国内4千石、1649年に摂津国内1万石を加増され、信盛は大名となった。その後、所領高20250石となった岡部藩は、岡部を本拠とし続けた。幕末の1868年、最期の藩主信発は、三河国半原へ本拠移転を願い出て半原藩となり、岡部藩は廃藩となった。

 岡部藩陣屋は、岡部東郵便局を含めた西側一帯にあったらしい。現在は敷地の大部分が一面の畑に変貌し、昭和初期まであったという深い堀も湮滅している。陣屋跡の片隅の道路脇に陣屋跡の解説板が立っているが、それより立派なのが隣に立っている「高島秋帆幽囚の地」の石碑である。高島秋帆は幕末の西洋式兵術・砲術家で、一時期讒言によりこの地に囚われていた。いずれにしても、遺構は全く無く、残念な状態である。尚、近くの源勝院に岡部藩主安倍家歴代の墓がある。

 お城評価(満点=五つ星):☆
 場所:https://maps.gsi.go.jp/#16/36.201889/139.251430/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1g1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1


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タグ:陣屋
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