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白河小峰城(福島県白河市) [古城めぐり(福島)]

 久しぶりの更新になる。ここ1ヶ月ほど、出張やら何やらでズタボロの毎日で、ろくに城巡りの写真整理もできなかったが、やっとのこと時間が取れたのでアップしてみる。ただ、その間、全く城歩きをしていなかったのではなく、特に5月は、連休中仕事ばかりだったので、振替休暇とって東北やら信州の城巡りをしたので、これから徐々にアップしていく。
 と言うわけで、今日はその第1弾。5月中旬に行った東北近代城郭巡りの巻。最初に行ったのは、白河小峰城である。
 この城は南北朝期に勇名を馳せた白河結城氏が最初に築城し、江戸時代初期に入封した丹羽長重が大々的に近代城郭への改修をしたものである。奥州の玄関口を押さえる近代城郭らしく、大規模な縄張りと主郭部を始めとして至る所にある重厚な石垣など、見所は満載である。特に石垣遺構はすばらしいの一言に尽きる。それも三の丸付近など宅地化された部分にもかなりの規模の石垣が残っており、遺構の残存度は思った以上に良好で、あちこち見て回っていて飽きることがない。搦手に当たる尾廻門周辺の虎口の石垣も明瞭に残っている。城に北と西に残っている濠は現在市民の憩いの場になっており、訪れた日は天気も良く釣り人で賑わっていた。
 主郭には、天守代用の御三階櫓が史実に忠実に復元されている。この小峰城の御三階櫓は、内部構造を記した絵図が現存しており、柱や梁の位置などが正確にわかったようである。ここで特筆すべきことは、この櫓に入るのは無料、案内員は市民のボランティアということである。もちろん町興しの側面もあるのであろうが、市民レベルでこのように歴史遺産を守っていこうという姿勢はすばらしいことである。私の住んでいる栃木県にはどうも全般的にそういう姿勢が欠けているので、見習っていって欲しいものだと思う。
 ちなみにこの小峰城、先日の映画「武士の一分」でロケに使われたそうである。
 ところでこの城を最初に建てた結城親朝は、父宗広の死後、南朝の北畠親房の懸命な説得工作にもかかわらず、じらしにじらした挙句北朝側に転ずるなど、歴史上は優柔不断だのといったマイナス評価が多い。しかし、まだ南北朝期という早い時期に、統治拠点として有効な平地に城を構えるなど、すごい先見の明があったように思われるが、どうであろうか?


民家脇に残る石垣

 お城評価(満点=五つ星):☆☆☆☆☆
 場所:https://maps.gsi.go.jp/#16/37.132352/140.213227/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f0


タグ:近世平山城
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