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名草城(栃木県足利市) [古城めぐり(栃木)]

DSC01141.JPG←主郭と周囲の土塁
 名草城は、名草の地(現金蔵院)に居を構えた南氏の築いた山城で、詰の城であったと考えられる。城が築かれた山は山頂が平らに見えるのでわかりやすく、麓の清源寺脇から登るが、道が完全に消滅していて薮の中を無理やり登っていくので、目印を付けながら登らないと帰り道に迷うこと必定である。ちなみに地図上は、谷一つ隔てた南側から登山道があるように記載されており、迂回する形でそこから登ろうともしたが、こちらも途中で完全に道がなくなってしまい、逆に名草城の南側の急斜面の深い薮を突っ切って直登しなければならないようだったので、結局断念して清源寺に戻ったしだいである。やはりこういう城では道など期待した柔な行動をせず、道なき藪の中に突っ込んでいく強行軍の方が正解な様だ。これほどまで拘って登ったのは、この城が高一族の城だったからである。南北朝フリークとしては必須なのだ。
 薮の中を尾根筋に従って登っていくと徐々に視界が開けてきて、地形もなだらかな傾斜に変わってくるが、どこからが城域かは判然としない。山頂近くになると何段かの小さい曲輪が現れてその先に堀切と土橋が現れる。そこを越えると城の中心部である。主郭は周囲に土塁をめぐらし、大手側に虎口を設けている。主郭周囲に狭いが2段ほどの帯曲輪を張り付けている。主郭の北側と南西側の尾根筋に沿っても数段の段曲輪を配しているが、いずれも規模は小さい。面白いのは、尾根の地形を利用しているのであろうが、それぞれ1本ずつの縦土塁でこれらの段曲輪と帯曲輪の間を遮断しているところである。また主郭の背後にあたる西側はこれら二つの縦土塁で挟まれるように曲輪があり、主郭以外ではこの曲輪が一番広い面積を持っている。
 この近辺では良くある、主郭周囲に何段かの小曲輪があり、2~3の堀切で防御した典型的な小型の山城のようだ。

 お城評価(満点=五つ星):☆☆
 場所:https://maps.gsi.go.jp/#16/36.392586/139.471068/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1
タグ:中世山城
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