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要谷山城(栃木県佐野市) [古城めぐり(栃木)]

DSC01183.JPG←第2郭外周の石垣遺構
 要谷山城は、根古屋森林公園内にある。佐野氏の家臣小野氏が拠った山城である。そのため小野城とも言われる。山麓のキャンプ場などが居館跡だったのだろうが、公園化の際にどこからどこまで手を付けたのかよくわからないので、明確な遺構とは判断しがたい。城の築かれた山頂へは何本かの登山道が整備されていて、かなり登りやすい。城跡に最も近いのが、「せんげんの道」という登山道である。
 林道を抜けて道を登ってしばらく行くと、段曲輪群に出る。大手道に沿って約10段ほどにもなる小さな段曲輪が連なっており、長野の小笠原氏系城郭で見られるような段曲輪群である。栃木近辺では今市の小倉城ぐらいでしか見られない、珍しい縄張りだと思う。その先を更に登っていくと、主郭部に到達する。主郭を中心に何段かの曲輪が取り巻いているが、最初に出くわす曲輪は一応の広さを持ち、明確な井戸跡も残っている。この上が主郭をぐるっと取り巻く第2郭になるが、第2郭周囲にはところどころ明確な石垣遺構が残っている。更に主郭部北側の尾根沿いに大きい堀切1本と細長い曲輪が伸びている。主郭南側にも1段の曲輪があるがその東斜面は大きくえぐれており、自然地形のようにも竪堀遺構の様にも見られるが、ちょっと判然としない。主郭は展望台になっているが広さはそれほど無い。全体的にはそれほどの広さを持っていないので、やはり麓の居館(根古屋)に対する詰の城的存在だったとも見られるが、石垣を伴うなど、設計の新しさを感じさせる。それもそのはず、城ができたのは天正年間だとのこと。要するに織田信長・豊臣秀吉の天下一統の時代である。これほど良好な遺構なのだから、もう少し城についての案内や解説板があっても良いのだが。
主郭北側の曲輪群と堀切→DSC01177.JPG
DSC01160.JPG←大手道に沿った段曲輪群
 お城評価(満点=五つ星):☆☆☆
 場所:https://maps.gsi.go.jp/#16/36.465447/139.471520/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1
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