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遍照光寺城(静岡県藤枝市) [古城めぐり(静岡)]

DSC02294.JPG←東郭の堀切
 遍照光寺城は、花倉の今川氏館とも呼ばれ、駿河・遠江守護今川氏の初期の居館であったと考えられている。南北朝時代に足利尊氏に従って各地を転戦し、駿河・遠江の両国守護となった今川範国はこの地に館を構え、その後、範氏・泰範と3代に渡る居城となったとされる。或いは、1354年に範氏がこの地に進出して館を構え、合わせて遍照寺を創建したともされる。その後の城館の歴史は定かではないが、遍照寺は1536年の花倉の乱や1568~70年の武田信玄の駿河侵攻で度々兵火にあったと伝えられ、この頃にも何らかの城砦として活用された可能性も考えられる。
 遍照光寺城は、遍照寺の背後に広がる比高60m程の山上に築かれた城砦である。明確な削平はないが、細尾根の上に主郭と考えられる平場や南郭、東郭の様な平場があり、合計4本の小堀切が確認できる。古い小規模な詰城の形態を残していることから、守護館の背後を固める砦であったものであろう。一方、有事の際の詰城は、北にやや離れた花倉城であったと思われる。遍照寺には、今川範氏やその嫡子氏家の墓塔が残っており、今川氏館が一時期存在したことは確実だろうと、静岡古城研究会の『静岡県の城跡』では述べている。

 お城評価(満点=五つ星):☆☆
 場所:http://maps.gsi.go.jp/#16/34.896914/138.231686/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0l0u0t0z0r0f0
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