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樋ノ口館(宮城県東松島市) [古城めぐり(宮城)]

IMG_3806.JPG←北出曲輪の堀切
 樋ノ口館は、歴史不詳の城である。『日本城郭大系』では、城の西方0.5kmの位置にある鎌倉後期の2枚の板碑に長江氏の名が刻まれていることから、小野城主長江氏との関連を推測している。

 樋ノ口館は、清泰寺南西の比高55mの丘陵上に築かれている。清泰寺の墓地から小道が付いているので、城の近くまでは簡単に行けるが、城域は藪がひどく、遺構の確認が大変である。縄張図を見ると基本的には単郭の城のようであるが、主郭は東西に長く伸びた不定形で、北側だけ土塁を伴っている。主郭から派生する2つの北尾根には、それぞれ堀切を介して出曲輪が構築され、特に東側の出曲輪は土塁で囲まれている。その他、腰曲輪も築かれているようだが、藪がひどくはっきりとはわからない。技巧性もなく、ただ広い丘陵を主郭にしているだけの城で、軍団の駐屯基地か兵站拠点の様な使われ方をした城かもしれない。尚、南麓に太郎坊清水と言う泉があり、往時の水の手でもあったことが推測される。

 お城評価(満点=五つ星):☆☆
 場所:http://maps.gsi.go.jp/#16/38.444128/141.181097/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0l0u0t0z0r0f0
タグ:中世平山城
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